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【100時間残業を経験】経理の残業時間は努力で減らせる!決算時期も早く退社しよう!

残業時間が多いか

 

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ぷらいむ
経理は楽な仕事で残業が少ないとイメージがあります

実は会社によって残業時間が大きく異なるんですよ。

 

わたしは経理経験15年の中で、毎月の残業時間は幅が広くて10時間~130時間の間を経験してきました。

 

15年間の中では効率化できて残業時間が減ったと実感できたら、急に仕事が増えたりして色々な時期がありました。

 

ただ経験を重ねるごとに対応できる仕事の量が増えていき『どのようにしたら早く仕事を終わらせる事ができるか?』を見つける事ができたんです。

 

この記事では『なぜ経理の残業時間に差があるのか?』『残業時間を減らす方法』を解説していきますね!

 



経理は残業が多い職種か?

経理の残業は多いか?

dodaが平均残業時間について15,000人のアンケートをもとに『90種別の残業時間ランキング』を公表しました。

 

『経理の残業時間』が他の職に比べて多いか少ないかを見てみましょう。

順位 職種 残業時間/月
1位 秘書・受付 10.5時間
1位 医療事務アシスタント 10.5時間
3位 営業事務アシスタント 11.1時間
4位 金融業界の代理店営業 11.4時間
5位 一般事務アシスタント 11.8時間
6位 金融事務アシスタント 12.3時間
7位 経理・財務事務アシスタント 12.5時間
70位 経理・財務・税務・会計 24.2時間

 

『経理・財務事務アシスタント』の月平均の残業時間は12.5時間で、残業時間の少なさで全90種の中で7位でした。

 

しかし『経理・財務・税務・会計』の月平均の残業時間は24.2時間で、残業時間の少なさは全90種の中で70位でした。全体的に見ても多い職種になります。

 

『経理・財務事務アシスタント』『経理・財務・税務・会計』の職種では残業時間に大きな違いが生じています。違いを解説しますね。

 

経理・財務実務アシスタント

経理・財務実務アシスタント 平均残業時間:12.5時間 順位:7位(全90種)

 

経理・財務実務アシスタントの業務内容は『伝票の作成』『決算業務の補助』で責任の幅は狭いです。

  • 伝票の作成
  • 各種書類の作成
  • 書類管理
  • 決算業務の補助

 

経理・財務・税務・会計

経理・財務・税務・会計 平均残業時間:24.2時間 順位:70位(全90種)

 

経理・財務・税務・会計は主に『経理アシスタントが作成した資料の確認』『決算業務』『会計事務所や税理士事務所のアシスタント』が対象です。

  • 企業の記帳代行
  • 企業の決算申告業務
  • 会計指導
  • 連結決算
  • 監査法人対応
  • 税務調査対応
  • 税務に関するアドバイス

 

残業時間が多い職種

参考に『月平均の残業時間が多い職種』の上位5つを見てみましょう。一番少ない職に比べて4倍弱の残業時間です。

順位 職種 残業時間/月
1位 設計監理・施工管理・コンストラクションマネジメント 38.3時間
2位 プロデューサー・ディレクター・プランナー 32.5時間
3位 施工管理 31.8時間
4位 建設設計・デザイン・積算・測量 29.8時間
5位 人材サービスの営業 29.2時間

 

全平均残業時間

参考に『全アンケートの平均残業時間』を見てみましょう。まんべんなく残業時間が分布されていますね。

残業時間
引用元:doda 平均残業時間

 

約半数の残業時間が20時間未満となっています。毎日1時間残業のイメージですね。あなたの残業時間と比べていかがでしょうか?

 

経理は全職種の中でも残業時間が多いことが分かりました。次に『なぜ経理の残業時間が多くなるか?』の理由を解説していきますね。

 



残業が多くなる時期

残業が多くなる理由

経理の残業が多くなる理由は『通常業務』『決算業務』で分けて考える必要があります。

  1. 通常業務
  2. 決算業務

 

多くの会社で経理はの残業時間は『通常業務<決算業務』となります。

 

日本で一番多い3月を決算期として、それぞれの業務の残業時間について解説していきますね。

 

時期①:通常業務

経理の残業時間はは『上場会社とその子会社』『それ以外の会社』で大きく異なります。

 

上場会社とその子会社

3月決算の『上場会社とその子会社』は、6月、8月、9月、11月、12月、2月、3月が『通常業務』と呼ばれます。

 

『上場会社とその子会社』は四半期ごとに決算が必要になり、1年の約半分は『通常業務』をしているイメージになりますね。

 

それ以外の会社

3月決算の『それ以外の会社』の場合は6月〜3月が『通常業務』と呼ばれます。

 

決算が年1回なので『決算作業』が少なく『通常業務』が多くなり、1年のほとんどが『通常業務』になるので、年間を通しての残業時間は少なくなりますね。

 

『通常業務』とは

『通常業務』は主に日次処理と月次処理です。それに加えて『決算業務』で課題となった事項を改善します。

 

改善をする業務は集中的にする必要はなく、1年をかけて少しずつ対応するので残業をする必要はありません。

 

『通常業務』の残業時間は少ない

経理の『通常業務』の残業時間はアンケートの結果である24.2時間よりも少ない

 

わたしの『通常業務』の残業時間は、年平均で月15時間ほどです。

 

※『経理の仕事内容について』は以下の記事で解説してるので読んでくださいね。

IFRSを導入するメリット・デメリット
【未経験者は必見】経理の仕事内容を知っていますか?ベテラン経理が要約して解説【業務を理解しよう】

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時期②:決算業務

『3月決算の上場会社とその子会社』は4月、5月,7月、10月、1月が『決算業務』となります。

 

『それ以外の会社』の場合は4月、5月が『決算業務』と呼ばれます。

 

経理の忙しい時期は固定

期末決算は翌月と翌々月、それ以外の決算は翌月が忙しくなる

 

『決算業務』『通常業務』に加えて決算整理仕訳や税務申告書の作成が必要となり、1年の中でとても忙しい時期になるんです。

 

【決算業務』の残業時間については経理部門の人員が少ないほど多くなる傾向があります。アンケートの結果である24.2時間よりも多くなりますね。

 

わたしの『決算業務』の残業時間は、年平均で月35時間ほどです。

 



会社の規模も影響する

会社の規模が影響

残業時間については『通常業務』『決算業務』があることを解説しました。

 

経理は会社の規模によっても残業時間が異なり、大きく『大手企業』『上場準備会社』『中小企業』規模を分類することができます。

 

経理業務の特徴を踏まえて、それぞれの残業時間について解説をしますね。

  1. 大手企業
  2. 上場準備会社
  3. 中小企業

 

規模①:大企業

大企業は経理は2つの特徴があり残業が少ないのが特徴です。

  • 経理の人数が多い
  • 業務が仕組化されている

 

業務が仕組化されている会社は、工場のライン工と同じく手待ち時間が少なく無駄のない業務ができます。

 

その結果、経理は仕組化されている『通常業務』『決算業務』を担当するので残業時間は多くなりません。

 

おおよそですが、残業時間は『通常業務の残業時間:10時間』『決算業務の残業時間:20時間』以内に収まる場合が多いでしょう。

 

責任者は残業が多くなる

経理責任者は仕組化されてない業務があるので、残業時間が多くなることがある

 

ただ、大手企業は会社全体の残業時間を制限している場合が多く、『決算業務』でも80時間を超える残業はほとんどなく60時間以内に収まるでしょう。

 

規模②:上場準備会社

上場準備会社はその名の通り『上場をするための準備をしている会社』です。3つの理由でが多いのが特徴です。

  1. 3年前後のスケジュールを組む
  2. 各担当のタスクが多い
  3. 前例がない課題のクリアが必要

 

わたしは上場準備会社で働いた経験がありますが、会社の規模が拡大途中だったので『通常業務』『決算業務』が追い付いていない中で上場準備業務をしていました。

 

当時は多くの社員の毎月の残業時間が80時間を超えておりましたが、残業時間が多いと感じてなかったので感覚がマヒしていたと思います。

 

上場準備会社は『通常業務』『決算業務』が関係なく、毎月の残業時間が80時間を超える会社が多いでしょう。

 

規模③:中小企業

中小企業は会社の規模が大きくなく残業時間が多くないのが特徴です。

 

残業時間が多くない理由は3つあります。

  1. 業務が固定化している
  2. 業務量が多くない
  3. 事業が固定化している

 

中小企業の経理は残業時間が多くなる理由に該当しません。良くも悪くもルーティン業務が多く、仕事以外の時間に余裕を作ることができますよ。

 



残業時間に上限はある?

残業時間に上限はある

残業時間の多い会社を見ると『残業時間に上限はないのか?』と疑問に感じる場合があります。

 

残業時間と休日労働は労働者と会社で協定を締結する必要があります。その協定が『36協定』と言われます。

 

36協定が必要

残業時間を決めるにあたり、労働者と会社で『36協定』の締結が必要となります。

36協定とは

36協定は、正式名称を「時間外労働・休日労働に関する協定」といいます。労働基準法第36条に規定があるため、36協定(サブロク協定)と呼ばれています。

引用元:OBC360°

 

労働時間は労働基準法で下記の2つを『法定労働時間』として定められています。

  1. 1日8時間労働
  2. 1週間40時間

 

上記の法定労働時間を超えて労働をする場合は『36協定』が必要になるので、従業員と会社は事前に締結をします。下記は手続きの流れです。

36協定

引用元:厚生労働省

 

36協定は労働者と会社間で締結する重要な協定ですね。次は36協定について解説をします。

 

36協定の内容

それでは『36協定を締結すれば何時間でも労働時間を設定できるの?』と疑問に感じますよね?36協定では残業時間に上限を設けています。

  • 原則として月45時間
  • 年360時間

 

ただし特別な事情がある場合は、特例として残業時間の上限が増えます。

  • 年720時間
  • 複数月の平均80時間以内、かつ単月100時間未満

※ただし年6か月まで

 

残業時間に上限はある

つまり残業時間に関する法律の上限は80時間

 

残業時間が月80時間を超える働き方は少しイメージしにくいですよね。次にわたしが経験した『月100時間の残業』の1カ月のスケジュールを解説しますね。

 

月100時間超の残業

筆者の経験

わたしの経験で残業時間が一番多い時期は、半年間の平均残業時間が120時間の時がありました。

 

その時は経理の仕事は一通り覚えて、一人で税務申告書を作成して税務署に提出ができる能力がありましたが残業時間は多かったです。

 

当時は知識だけでは解決できない仕事量があったんです。

 

100時間残業の内訳

100時間残業はイメージが難しいと思うので、1か月のスケジュールを解説しますね。

 

当時の1か月労働の中で休日が8日だったので労働日数は23日とします。単純に100時間を23日で割ると1日の残業時間が4.4時間になりますよね。

 

労働時間が9時~18時の場合は平均で22時30分まで働くことになります。かなりの過酷な労働環境ですね。

 

100時間残業の計算式

労働日数23日×残業時間4.4時間=100時間

100時間残業ができた理由

長期残業時間を半年間も続けれたのは理由があります

 

当時はは会社の社宅に住んでおり通勤時間が5分以内でした。なのでお昼は家に帰って食べて、余った時間は寝て体力を回復させてました。

 

仮に『通勤時間が1時間で毎日22時30分まで働いてた』と仮定すると体調を崩していた可能性が高いですね。

 

経理業務はたくさん経験することが出来ましたが、今は家族がいるので働き方には気を付けています。

 



経理の残業時間は減らせるのか?

経理の残業を減らす

『残業時間を減らることができるか?』の答えは『限界はあるが減らすことができる』です。その理由を解説していきま

 

今までで残業時間が多かった時期について内訳を解説しました。現在の残業時間は下記のとおりです。

現在の残業時間

  • 通常業務:年平均で月15時間
  • 決算業務:年平均で月40時間

 

現在は転職をして業務量が大幅に減少した結果、残業時間が減少しました。

 

転職前でも月100時間超の残業は半年で徐々に減らすことが出来て、3年後に転職をする時には月45時間ほどの残業時間になりました。

 

転職する前にも残業時間が多い理由は2つありました。

  • 常に新しい仕事が常に増える
  • 海外会社の経理担当

 

海外会社の経理担当については、英語が話せないので仕事を思うように進めることが出来ませんでした。

 

仕組化は限界がある

残業は仕組化で減らすことができるが、業務量が常に増え続ける状態だと仕組化だけでは対応ができない

 

今思い出すと入社当時は『経理部署は10人超の人数』がいましたが、わたしが辞めるときは『最後の1人』になっていました。

 

過酷な環境の中で働き続けることで『どうやったら残業を減らせるか?』を常に考える必要があったんです。

 

残業が発生する2つの理由

経理の残業が発生する理由

経理で残業が必要な理由は、大きく分けると3つあります。

  1. 業務量
  2. 手直し回数
  3. ケアレスミス

 

多くの人は『業務量が多いの残業時間が多くなる』と勘違いしています。しかし同じ業務量でも『残業が必要な人』と『残業が不要な人』がいます。

 

わたしは『業務量』よりも『手直し回数』『ケアレスミス』が残業時間が多くなる最たる理由だと考えています。

 

『業務量』の解説は省いて『手直し回数』『ケアレスミス』を解説していきますね。

 

理由①:手直し回数

『手直し回数』という言葉は一般的ではないかもしれません。どのような状態か解説しますね。

手直し回数

業務を完成させる前にミスを発見して『修正が必要』な回数

 

ルーティンワークでは『手直し回数』はほとんど発生しません。『手直し回数』が発生するのはルーティンワークで対応ができない業務が発生した場合です。

 

手直しが発生する場面

ルーティンワークは頭を使わずに資料を作成できるので、新しいマスタの更新が必要な場面では更新方法が分からない場合があるんです。

 

専門知識が必要な場合

マクロはエクセルの専門的な知識が必要で、更新する必要が生じた場合に誰も更新方法が分からない場合がある

 

何か特定の資料の更新が必要なことを事前に把握して、忙しくなる時期の前に解決するのが理想です。

 

その場の対応が多い

実際に作業をしている途中に更新が必要と発見する場合が多い

 

資料の完成間際で解決方法が分からない業務をする場合は、何度も何度も同じ作業を繰り返す場合が多いんです。

 

理由②:ケアレスミスが発生

ケアレスミスには様々な場合があります。経理でケアレスミスが発生する主な理由が5つあります。

  1. 数値の転記ミス
  2. 文章の入力ミス
  3. 仕訳の入力ミス
  4. 解釈の違い
  5. データが古い

 

一つ一つを解説できませんが、全てが確認を怠ることによる発生するミスです。

 

経理の資料『伝票+根拠資料』がワンセットの場合が多く、一つ間違えるとそれぞれの資料を修正する必要があります。

 

修正方法が変わった

現在では紙での保管が減ったので、修正した資料の印刷の手間は省ける

 

単純なミスでも作業量が多いことがあるので、極力ミスを発生させない仕組みづくりが重要になります。

 



残業を減らす2つの方法

経理の残業を減らす方法

ここまでで残業が発生する理由を解説しましたので、最後に残業を減らす方法を2つ解説します。

  1. 業務の平準化
  2. 影響範囲を理解

 

方法①:業務の平準化

残業時間を減らす一番の方法は、業務時間を分散することです。

 

経理は1か月の中で『忙しい時期』『忙しくない時期』が明確に分かれています。『忙しくない時期』『忙しい時期』に生じる業務を移動させる必要があります。

 

そのためにはルーティンワークで使用している『エクセル』『システム』について、次の2つを理解する必要があります。

  1. どのような構造か?
  2. どんな動きをしているか?

 

この2つを理解できていると、更新が必要な時に何をすればよいか対処法がわかりますよ。

 

ここで重要なことが『何をすればよいか分からないから、残業時間が発生する』ということです。何をすればよいかが分かれば、残業時間を減らすことができるんです。

 

方法②:影響範囲を理解

経理では1つの科目を修正すると、他の科目に影響することがあります。その影響範囲を理解することが重要です。

  • 売掛金の修正⇒貸倒引当金に影響
  • 売上高の修正⇒賞与引当金に影響
  • 売上高の修正⇒法人税、消費税に影響

 

一つの科目を修正したことで他の科目の修正が必要な場合があります。しかし、誰も修正が必要なことに気づかず『精算表の確定間際に気づく』場合があります。

 

修正が必要になると同じ作業をやり直すことになり、完成間際での修正はモチベーションが下がりますよね。

 

ほかの人の業務は知らない

経理は分担作業することが多く、他の人の業務を知らない場合がある

 

本来であれば上司に報告したときに他の科目に影響するかを確認して、上司が影響する担当者に指示するのが理想です。

 

ただ上司も気づかない事があるので、担当者間で修正の内容を共有してその場で解決するのが良いですね。

 

経理の残業時間のまとめ

経理の残業のまとめ

この記事は『経理の残業』について深堀していきました。

 

外から見ると楽なように見える仕事も、中から見ると複雑で全体を理解することが難しい場合があります。

 

経理業務は各人の業務が複雑に絡み合っているので、一つのミスが発生すると多くの人に影響を及ぼす場合がありますよね。

 

『手直し作業』はムダな業務なので極力回数を減らして、『ケアレスミス』を減らせるように業務を俯瞰して進めていきましょう!

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